こんとんスープ

Born Free Spirits!すべての魂を愛してる😆❤️

隣のアッコちゃん

中学生になった年の夏休み、
通っていた小学校にプールが出来たと、
隣の家のアッコちゃん(2歳下)が
教えてくれた。

ささやかな花火遊びをするために、
その日は近所の女の子4人で集まっていて、
じゃあこの後ちょっとプール見に行って
みよう!ということになった。

小学校は、子供の足でも8分くらい。
わくわくしながら4人で歩いて行く。
(子供の遊びに大人が付き添う時代ではないし、危険のかけらもないド田舎の話)

淡い街灯に照らされて、
プールはあった。
簡単に越えられる低い柵のみの、
実に無防備な姿で。

もちろん他に誰もいない。
どうする?入っちゃう?と、
盛り上がる子供たち。

柵には登ったが、
どうする?どうする?と、
みんな自問自答し始める。

その時、隣のアッコちゃんが
「今ここを越えてプールに入るか入らないかは、これからの生き方を決めることになる」と言った。

そして、
プールに入った子は2人。
入らなかった子が2人。

アッコちゃんとわたしは、
その暗い未知のプールに服を着たまま入った。
ぬるくて虫も浮かんでいることに気がついたが、
なんだか成し遂げた高揚感に包まれていた。

f:id:biotopenrk:20211028184146j:plain