こんとんスープ

Born Free Spirits!すべての魂を愛してる😆❤️

ゼロ・グラビティ

ゼロ・グラビティという映画をご存知だろうか。


原題はGravity (重力)。
邦題がなぜ 無・重力 になったのか。
映画製作サイドの焦点は地球(重力)で日本語翻訳サイドの焦点は宇宙(無重力)なのか。


さておき。

これは酷く息苦しい映画だ。


比喩ではない。
観ていると、宇宙空間で次々とアクシデントに見舞われる主人公に同調し、こっちも一緒にどんどん息が上がってくる。


とにかく酸素が足りないのだ。


最初のアクシデントで過呼吸になり酸素ボンベの中身がどんどん減っていく。
やっと冷静になって周囲を確認すると、スペースデブリの嵐で頭に穴が開いた同僚と船体。


酸素がなければ生きられない。


そして、動力になるものが無ければ行きたい場所(地球へ帰還できる乗り物)へ移動することも出来ない。


主人公は、
生命維持ぎりぎりの困難を何度も乗り越えることになる。
彼女はシングルマザーで、4歳の娘を不慮の事故で亡くしていた。


死ぬことを望んでいたのかもしれない。


地球に戻る理由なんて無いと。
精根尽き果て酸素の供給を自ら減少させた時、
今回のミッションで最後の最後まで、地球帰還のサポートをし生きることに楽観的だった宇宙飛行士が、彼女の心に突然現れた。


必ず方法はある!
あんたは地球へ還るんだ!


死の淵から引き返した彼女は、絶対地球に戻る!と決心する。
生きることをもう迷わない。


最後の運と気力をふりしぼり、地球に帰還した。
重力で動くことが難しいなか、彼女は笑っている。
「ありがとう・ありがとう」


呼吸が、できる。
大地が、抱擁してくれる。


ここは生命を守り育むところ。
ありがとう、地球。


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